《MUMEI》

「なかなか綺麗なイルミネーションだね」

「そーだな──」

「さて、そろそろ出ようか。帰りの電車まで、もうあまり時間が無いし──」

「そーだな」

今日は色々動き回ったけど‥

何か──

あっという間って感じ。

「なぁ、静瑠」

「ん‥?」

「楽しかったか?」

「──それなりにね」

「何だよそれ──」

「冗談だよ」

「笑えねぇっつの‥」

「フ‥」

「そこ笑うとこじゃねぇッ」

「君と話していると──何だか可笑しくてね」

「アタシは別にボケてねーよ」

「そうだね、どちらかというと逆だな」

「‥ぁ、つーか、急がねーとヤバいんじゃね‥?」

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