《MUMEI》

「そうだ、忘れる所だった──」

「ったく‥」

「君に注意される事になるとは、僕もあまり惚けていられないな」

「それはいーから、とにかく駅行こーぜ」

「──ぁぁ、そうしよう」

「‥なぁ」

「何だい‥?」

「あんがとな、今日──付き合ってくれて」

「お互い様だよ、前は僕が君を振り回したんだからね」

「っし──」

「?」

「ぃゃ、ちょっと気合い入れてみただけ」

まだ秘密だけど──

今度は

バレンタインにチョコ作ってやろうかなって。

上手く出来るといーけどな──。

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