《MUMEI》

「……ねぇ目を閉じて」

僕を信用しきっている可愛い君。
簡単に無防備になる。


「こうですか?」

短すぎる前髪も、綺麗な額も全てが好き。
僕は弱い人間だから、君みたいに一人でいられる人間になりたかった。

好きだよと、自分の人差し指にキスをして、君にその人差し指を贈る。
君の唇は人差し指でも柔らかいって分かる、温もりを知る。




「あいしてたよ……」

さよなら愛しい君。

川を背に、君を眺めながら沈む。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫