《MUMEI》

昼休み。

千代は

また委員会の仕事らしくて──

アタシは静瑠を屋上に誘った。

「なぁ、2限の後の休み時間──何の本借りたんだ?」

そう訊いたら──

静瑠は一瞬固まった。

「‥き、君には関係無いだろう」

「教えてくれたっていーじゃんか」

「駄目だ」

「何で」

「な‥何でもだっ」

「何でキレんだよ‥」

「怒ってる訳じゃ無い」

「──変なの」

「へっ‥変なのとは何だっ」

「だって──何か変じゃん」

「変ばかり言うなっ」

「───────」

やっぱり変だし‥。

コイツ──

何考えてんだ‥?

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