《MUMEI》

「──おっす」

「‥!?」

「何だよ、ビビって」

「ぃ‥いきなり君が話し掛けてくるから──」

「ぁ‥、悪ぃ」

ビビらせるつもりじゃなかったんだけどな‥。

「で‥、もうケガ、大丈夫なのか?」

「ぁぁ」

静瑠は頷いて──

「今度こそ本当に治ったよ」

そう言いながら前髪を掻き上げて額を見せた。

確かに

傷はない。

「なら、いーけど」

「ご心配どうも」

「ぃ、ぃゃ、別に‥」

そーゆー事言われると‥

照れるし‥。

「珠季?」

「ぅ‥うっせーな‥」

何でアタシ──

こんなに赤くなってんだろ。

つーか熱い‥。

特に頬が──‥。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫