《MUMEI》

「静瑠?」

「──此処だよ」

「ぇ‥?」

ここって──

どこだよ。

「出て来いよ、隠れてねーで」

「隠れてはいないさ、君が僕を見付けられないだけで」

「ンだと‥?」

勝手な事言いやがる‥。

ムカついたアタシは

屋上を1周した。

でも‥

アイツはいない。

「どーゆー事だ‥?」

「上だよ」

「‥上?」

上って確か──‥。

「‥!?」

‥いた。

「オマエ‥何だってそんなとこに──」

「君を驚かせてみようかと思い付いて」

「オマエなぁ‥」

弄びやがって──。

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