《MUMEI》

「オマエ、んなとこに座って落ちても知らねーぞ」

「落ちはしないさ。僕はそんな事を仕出来す程へまじゃ無い」

「いーからさっさと降りて来いよ」

「分かってる」

静瑠は

ハシゴを伝って降りて来た。

「──さて‥」

「‥?」

「んん"っ、‥君に渡したい物がある」

「な‥何だよ」

どぎまぎしながら訊くと

静瑠は

カバンから箱を出した。

「これを──君に」

「‥ぉ、ぉぅ、あんがと‥」

もらっちまった──。

中身‥

何だろ。

「開けていいよ」

「ぇ、ぃゃ‥、まだ昼飯食ってないし」

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