《MUMEI》 暫くすると、ヒカルさんが小さな器を持って戻って来た。 「どうぞ」 「?」 アイス‥クリーム‥? 「可愛い──」 アイスクリームコーンが帽子になっていて、チョコレートで目と口が書かれてる。 食べるのが勿体ない位。 「───────」 「お気に召されましたか?」 「はい、とっても──」 こんなに可愛いアイスクリームは初めて見た。 そっと、スプーンで掬ってみる。 口に入れると、冷たくて甘い味。 思わず、笑みが零れた。 ヒカルさんは、そんな私を、優しい眼差しで見つめている。 前へ |次へ |
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