《MUMEI》

「‥?」

あれって──カフェかな‥?

真っ白な、お邸みたいな建物。

──いつ建ったんだろう。

「───────」

吸い寄せられるように、あたしはその建物に近付いた。

「プレ‥ジール‥?」

「お帰りなさいませ、お嬢様」

「──ぇ」

今‥何て?

「お嬢様‥?」

空耳かと思った。

でも、違うみたい。

あたしの横には、いつの間にか──付き人みたいな格好をした男の人がいて、荷物を持つって言ってきた。

それから、扉を開けて──

「どうぞ」

あたしを中に入るよう促した。

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