《MUMEI》
厳と頼のゲーム
厳と頼が盆踊り会場でやっていた事。


それは


いつも、自分なりにコーディネートして変化をつけている二人が


髪型や服装まで全く同じにして


しかも


厳は、厳のままだが


頼が、厳のように振る舞っていた事


まるで


会場には、『高山 厳』が二人いるようだった。


(結構周り混乱してたし)


俺はその様子を見て、二人が、特に頼がふざけているのだと思った。


しかし


これは、頼ではなく


厳が提案した『ゲーム』らしい。


ゲームの相手は


厳が好意を持っている女達


この場合は


松本・朝倉・石川の三名になる。


相手が、厳と頼を見分けられれば、相手の勝ち、らしい。


「で?」

「どうだったの?」


祐と志貴はやや興奮していた。


出遅れたが、俺も気にはなった。


「それがね〜」


厳は苦笑した。


(全員ダメだったのか?)


そんな俺の予想は外れた。


「二人残っちゃった」


『二人』


ますます興奮した祐と志貴に問い詰められ、厳はその名前を口にした。


『くるみ』と『美鈴』、と。


…朝倉は、この時点で候補から外れた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫