《MUMEI》 「凄い‥」 何だろう‥この感じ。 凄く、重みを感じる。 作り手の様子が、見えてくるような。 「どうぞ、お召し上がり下さい♪」 「──はい」 フォークで、ケーキの角を切る。 ──そして、ひと口。 「───────」 美味しい‥。 でも、それだけじゃない。 「お嬢様‥?」 「──幸せ‥」 無意識に、そう呟いていた。 今まで食べてきた、どんなケーキよりも、美味しいと感じた。そして、ずっとあたしが捜していた答えが、見付かった。 ──気持ち。 喜んでもらいたい、笑顔になってもらいたい──その気持ちが、食べる人を幸せにするんだ。 前へ |次へ |
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