《MUMEI》

みんなが一列に並んでクジを引くのを

アタシはボーッしながら見つめてた。

アイツ‥

何番引いたんだろ。

アタシが分かる訳ないか──。

「霖堂」

「ぇ、ぁ‥ハイ」

名前を呼ばれて

慌てて最後のクジを引いた。

‥何番だ‥?

「──12番‥か‥」

微妙な数字だな‥。

ため息をつくアタシをよそに‥

みんなが一斉に

机を動かし始める。

‥アタシも移動させなきゃな‥。

「よっ‥」

12番は‥

今の場所より2つ前。

移動は楽だけど‥

アイツとの位置関係が不安だ‥。

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