《MUMEI》
合唱コンクール
遠足の日から早数ヶ月〜オレは、河童川のいる日常にも慣れて来た。


相変わらず〜謎だらけだが…。


今、クラスは〜合唱コンクールに向けて、練習に励んでいた。


みんなで歌っていると…河童川が居ない。


『なあ〜井村、河童川はどこだ?』


『足立〜河童川は…合唱には参加しないよ…だってさ…歌詞がその…歌えないだろ?毎年…不参加なんだよ。可哀想だけど…』


あ…そうか、アイツ〜クエッとかしか言えないもんな…。


『……』
オレは、河童川の様子を見に行った。


『クエッ…クックッ…クワッカ…♪』
1人ぼっちで〜胡瓜畑で、合唱曲のメロディーを口ずさんでいた。その背中が寂しそうだった。


河童川〜お前…そうだな、お前だって、クラスの一員だもんな〜歌いたいよな…。

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