《MUMEI》 エピローグ「──何だ、やはり此処にいたのか、珠季」 「あれ、オマエ図書室にいたんじゃなかったのか」 「もう用は済んだからね。でも教室に君がいなかったから、わざわざ捜しに来てやったんだ」 「わざわざって何だよ‥」 「とにかく戻ろう。授業に遅れるぞ」 「ぁっ、おい待てよ静瑠っ」 アイツなんかキライだ。 大キライだ。 でも── どうしようもなく‥ 好きだ。 ──恋に相性? 関係ねぇ。 相性が最悪だろーが何だろーが。 アタシは アイツの事好きだから。 「って‥おいっ、置いてくなよッ」 「君がぼんやりしているからだろう?」 「ンだとォ‥!?」 つくづく思うけど‥ アタシら‥ 付き合ってるんだか ケンカしてるんだか──。 ‥どっちもかな。 たぶんそーだ。 そーゆー事にしとこ──。 前へ |次へ |
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