《MUMEI》
夜空を見上げ
九郎が去ったあとも、あたしは動くことができずに、ブランコに座ったままだった。


ふと、空を見上げたら、一面がプラネタリウム。


「きれーだなあ…」


星に見とれるなんて、らしくないことしちゃって。


でも、今だけは、浸らせてほしい。


明日から、また笑えるように。


気付かないうちに、
自然に
涙が流れていた。




今思うのは、



会いたい―――




ただ、それだけ―――

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