《MUMEI》

「何でおもしろくないのにやってんだ?」


「…わかんない。」


「…何でつまんないかわかるか?」


「え?


…ううん。


わかんない。」


「教えてやろうか?」


「わかるの?」


「ああ。」


「どうして?」


「あのな、
1人でやってるからつまんね〜んだよ。」


「え…?」


「おっちゃんも色んなゲームやってきたけど、


やっぱ誰かとやるゲームが1番おもしろかったぞ。」


「…誰かって、


誰?」


「あぁ?


誰でもいいんだよ。


友達と楽しくやんのも楽しいし、


知らない奴捕まえて負かすのも快感だぞ?」


「負かす?


…ふふっ。


おじさん変なの。」


「はは。


変か?


変かもな?」


「じゃあおじさん一種にゲームやろ?」


「俺か?
いいけどテレビゲームはなぁ…」


「…これゲームボーイだよ?」


「そういうゲームはあんまりやらないんだよなぁ…」


「そういうゲーム?」


「翔太がやってるようなゲームな。」


「…他のゲームもあるよ?」


「そういう問題じゃないんだよ。


麻雀…


は無理だな。


トランプでもやろ〜か。」


「あぁ。
ババ抜きでしょ?」


「ババ抜きは2人でやるもんじゃないし、


トランプってババ抜きだけじゃないんだぞ?」


「…僕ババ抜きしかできない。」


「おっちゃんが教えてやるよ。」

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