《MUMEI》

「ぁ、私──そろそろ行かなきゃ‥」

明日は仕事だから、早くアパートを出なきゃならない。

「では、お見送り致します」

「ぁ‥、はい」

再び、今週末に散歩に行く約束をして、私はスバルさんに手を引かれて玄関に向かった。

「では、お気をつけて行ってらっしゃいませ。──お帰りを、お待ちしております」

私は頷いて、

「じゃあ──行って来ます」

扉の向こうに踏み出した。

見上げた空は、どこまでも青く澄んでいて。

私は今、凄く幸せなんだと感じた。

週末のデート、楽しみだな──。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫