《MUMEI》

「ぁ? 何ビビってんだテメーは」

「ぇ、ぃぇ、ただ‥」

ちょっとビックリしただけで‥。

「ぁ‥、そ‥そうだ須藤君、後で一緒にお弁当──」

って‥聞いてないみたいです‥。

須藤君‥こうやって、すぐに寝ちゃうんです。

「須藤く〜ん、起きて下さぁい」

一度寝ちゃうと、彼は‥どんなに揺すっても、簡単には起きません。

──でも。

「リンゴく〜ん」

「!!」

「ぁ、起きた──、!?」

「テメーまた『リンゴ君』とか呼びやがったな!?」

「ぅああっ、ごめんなさいっ。で、でも、仕方なかったんです〜っ」

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