《MUMEI》 「ほんとだよ? あんなに可愛いパンケーキ作ってくれたし──」 「───────」 「上手く行かなくてもさ、ほら──ヨヅキさんがフォローしてくれるから大丈夫」 「でも、いつまでも助けてもらってばかりいる訳には──」 「ゆっくりでいいじゃん」 「ゆっくり‥ですか?」 「うん。ゆっくりでいいから、ちょっとづつ、ね」 「──はい」 ヒナタ君は、やっと、また笑ってくれた。 と同時に、ヨヅキさんが箒を持って戻って来た。 そして、2人は破片を片付け始めた。 「──あたしも手伝おうか?」 「ぁ、ぃ‥いえっ、お嬢様の手を煩わせる訳には──」 前へ |次へ |
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