《MUMEI》

「ぅゎぁ‥」

お邸みたい──。

ていうか何か‥高級そうな感じが‥。

「お帰りなさいませ」

「──ぇ」

誰‥?

「あの、ここって──」

「お嬢様、お荷物──お預かり致します」

「ぇ、あのっ‥」

ていうか‥お嬢様‥?

いきなりの状況に戸惑ってると、私の荷物を代わりに持ってくれてる男の人が、重そうな扉を開けた。

「──お帰りなさいませ、お嬢様」

目の前は、スーツや燕尾服に身を包んだ──執事みたいな人達が。

「‥‥‥‥‥‥‥」

やっぱり止めておこうかなぁ‥。

と思った時、スッと手が差し延べられて──私は顔を上げた。

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