《MUMEI》

「ぁ‥須藤君、そろそろ戻らないと──」

授業が始まってしまいます‥。

「あれ、行かないんですか?」

「ぁ? サボるに決まってんだろ」

「ま‥またサボるんですか!?」

昨日もサボったばっかりじゃないですか‥。

「テメーも残れ」

「だから『テメー』じゃないですってば林檎君」

そう言ったら、須藤君の目の色が変わりました‥。

「テメー、ケンカ売ってんのか?」

「ぇ、ぃぇ‥、ぁ‥あの‥」

恐いんですけど‥?

っって‥何か‥近くないですか‥?

「ひっ‥」

か‥、肩‥掴まれたんですが‥。

「‥リボン」

「ぇ」

「ったく‥直してやったばっかだろーが」

「す、すいません‥」

どうやらリボンが、また曲がってたみたいです‥。

「テメー‥ちったぁ身だしなみ考えろよ」

「は‥はぃ?」

怒ってたんじゃないんですか‥?

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