《MUMEI》

「───────」

そういえば。

私、最近カフェなんか来た事なかったな──。

家ではたまに、コーヒー飲んだりしてたけど。

でも──こんな風に素敵な時間って、あんまり過ごした事ないかも。

「──ふぅ」

まさか、偶然見付けたカフェでお嬢様になれるなんて──。

しかも、カッコいい執事にもてなしてもらったりして。

幸せだなぁ──。

「?」

横を見たら、ハルキさんが満面の笑みを浮かべてた。

──眩しい位の笑顔。

何か、ちょっとドキッとした。

何だろ、まるで──‥恋しちゃったみたいな。

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