《MUMEI》 「お嬢様? どないかしはったんですか?」 「──ぇ、ぁ‥、ぃぇ、何‥でも‥ないです」 反射的に顔を上げたら目が合って、咄嗟に顔を伏せた。 ──ヤバい。 ヤバいんですけど‥。 「ほんまに大丈夫ですか‥?」 そう訊かれたけど、正面に答えられない。 ──どうしよう。 とか思ってたら。 「‥ぇっ」 何か‥近くない? 「ぁ、あの‥ハルキさ‥」 「──みんなには内緒に頼んます」 耳元で囁かれて、思わずカップから手を離しそうになった。 でも、内緒にって──何を? 「──!?」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |