《MUMEI》

「ぅああっ、ごめんなさぁいっ、放して下さい〜!」

「るせー、謝りゃ済むと思ったら大間違いなんだよっ」

「キャ〜っ」

だ‥誰か助けて下さいっ。

須藤君が暴走してます‥!

何ていうか、狼みたいな‥?

た‥食べられちゃったらどうしましょう‥。

「‥ぁ? テメー何勝手に変な妄想してやがんだ」

「だ‥だ‥だって須藤君、ぃ‥いきなり掴みかかってくるんですもん‥っ」

「テメーが嘘つくから悪ぃんだろーが」

「ぅぅ‥」

確かにそうです‥。

そうですけど‥。

でも私──悪気はないんですよ‥?

ほんとに──。

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