《MUMEI》

「ところであの──‥今‥何時位でしょうか?」

「テメーが起きねーから‥とっくに放課後だ」

「す‥すいません」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「須藤君‥?」

「帰るぞ」

「ぁ‥、ハイっ」

それにしても須藤君──優しいです。

私が起きるまで、ずっと待っててくれたんですね──。

「オイ、何ニヤけてんだテメーは?」

「ぅあっ、ごめんなさいっ」

あまり気を抜けませんね──‥。

でも、たまに優しい所に、つい──ホワンとなってしまうんです。

「置いてくぞ」

「あっ、待って下さぁい!」

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