《MUMEI》 とたんに、亜柚乃の背中に鋭いしびれが走った。 チリチリと、頬が焼けるような痛み。 懐かしい。 やっぱり、どこかで会ったことがある。 でも・・・どこで・・・。生まれる前の世界? だけど・・・何でこんなに 胸が苦しいのだろう? ケルベロスはまだ唸っている。少年は静かに視線をはずすと、校舎の中に消えていった。 残された亜柚乃は、ゆっくりと座りこむ。 激しい目眩と、胸騒ぎを感じた。 前へ |次へ |
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