《MUMEI》

「だから何だよ」

「ぇ、だから──‥」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「えっと‥」

「‥ほら」

「?」

「とっとと繋げよ」

「ぃ‥いいんですかっ?」

「‥テメー聞いてねーのか」

「ぃぇ、聞いてますっ」

「なら手ぇ出せよ」

「ハイっ‥」

須藤君の手をギュッと握って、私はまた歩き出しました。

「おっきいですね──須藤君の手」

「‥バカヤロウ、ったりめーだ」

「?」

あれれ? 須藤君、ホッペが赤いです──。
「み‥見てんじゃねーよっ」

「ぇ〜、何でですか?」

照れた顔、可愛いのに──。

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