《MUMEI》

「あの──」

「ん‥?」

「宜しかったら、ケーキの方ももう少しお持ち致しましょうか?」

「──ぇ」

でも、もう3つ食べちゃってるし‥。

「ご遠慮なさらないで下さい」

「いいの?」

「──はい、勿論でございます」

アキラ君は奥に戻って行って、フルーツケーキを持って来てくれた。

「紅茶もお注ぎして宜しいですか?」

「うん──ありがとね」

「───────」

「?」

「ぁ‥申し訳ございません」

アキラ君は、紅茶を注ぎながら──少しだけ赤くなってた。

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