《MUMEI》

「ん〜、やっぱり最高♪」

「──光栄です」

「私もこんなの作れたらな──」

「?」

「私もアキラ君に作ってあげたいな、って」

「──ぇ」

アキラ君は、キョトンとした表情のまま、固まった。

「ねぇ、だ‥大丈夫?」

「はい、も‥申し訳ございません、ご心配をお掛けして‥」

ペコリと頭を下げたアキラ君に、私は苦笑した。

「謝る事ないって」

「───────」

「ありがとね、ケーキ」

「──はいっ」

ニッコリと笑って、アキラ君は答えた。

それから、また紅茶を勧めてくれた。

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