《MUMEI》

 MP財団研究所A施設 


栄一とユカはゆっくりと車を入り口の方へ進めて行った 

すでに車に気付いていたのか…ガードマンの一人が入り口に待機して…こちらの方を凝視している 


栄一はカチカチに氷りついたウィンドウガラスをゆっくり開いた… 


「やぁ……   」 

近づいて来たガードマンに栄一は研究所の社員VIPカードをかかげて見せた 

「ユー ミスターエイイチか? 」 
サングラスをかけたガードマンは中を覗き込みながら聞いてきた…待機所のもう一人のガードマンもこちらの様子をじっと伺っている


「ヘイ!…隣の女性は…? 」 

ユカはあわててバックからVIPカードを取り出してガードマンに見せた 


「ドクター根元から聞いてるはずだけど……… 」 
栄一は得意な英語で語りかける…ガードマンは取り上げたユカのカードをじっくり検証すると…ユカに戻した 


「 オッケー ! ドクター根元からの連絡は聞いています……事務所に用意するように伝えておきますよ…… 」 
ガードマンはそう言い終えると振り向いて待機所で警戒している相棒に手を上げた…… 


「サンキュー! サンキュー!  」 
軽く敬礼したガードマンに二人は にっこりと笑顔で礼を言うと……開きだした頑丈そうな門の入り口の中へゆっくりと車を進めて行った 。 

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