《MUMEI》 「なづと金谷君て 仲良かったんだね。」 なづきは真央に言い返す代わりに、露骨に嫌な顔をした。 なづき達の先頭をルナが歩いている。 「だって、なづが男子と話してるの初めて見たかも」 「あー?あんなの男に入らないて。」 なづきは有り得ないとばかりに手を振る。 「確かにちょっと金谷君の隣には並べないけど……」 前にいる本人を意識して真央は小声で言った。 ルナの反応がない分なづきは不安になった。 真央と別れ、なづきは一人歩道橋を渡る。 美しい としか表せれない景色だ。なづきは急いで鞄の中のスケッチブックを探すが入ってない。 「そうだ、返してもらえなかったんだ…」 前へ |次へ |
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