《MUMEI》

【SEIYA】

私をテーブルに連れてきてくれたのは、そう書かれた名札を付けていた。

真っ黒な髪に、青いビー玉みたいな目。

その目は、シャンデリアの光を受けて──まるで星が散らばってるみたいにキラキラして見える。

セイヤって──聖夜って書くのかな、ひょっとして‥。

「──お待たせ致しました」

「‥ぁ」

早速、運ばれてきたみたい。

お菓子の家を象ったこのお菓子──クリスマスシーズン限定のスイーツなんだとか。

見てるだけでも楽しい。

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