《MUMEI》
「須藤君──」

「‥ぁ？」

「須藤君の名前は何で『林檎』なんですか？」

「‥テメー林檎って呼ぶのやめろよ」

「ぇ、だ‥だって‥」

「‥まぁいーけど、教えてやっても」

「ゎ、ほんとですかっ？」

「‥いちいちうるせーヤツだな、テメーは‥」

「教えて下さい、教えて下さい♪」

「‥よく言うだろ、知恵の実‥って」

「知恵‥？」

「だからそう付けたんだとさ」

「須藤君、頭いいですもんね──」

「は‥？ 別に良かねーよ」

「ぇ、でも大抵テストとかでも──」

「ちげーっつのッ」

「な‥何で怒るんですか‥」

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