《MUMEI》 .. その赤い札色を見た兼松が、下劣な笑みを高笑いに変えた。 『〆華…ツキにも見放されたか!?…ハハハハハ!』 兼松の傲慢な笑い声が、〆華の記憶の中の人物とダブった…。 ゚・:*:.。*。.:*:・゚*゚・:*:.。*。.: 加奈子はスプーンの上で、耳かき一杯分ほどの"白い粉"を丹念に摺り潰していた…。 それを水道水に溶いて、ポンプ(注射器)に吸い上げる。 ポンプを少しだけ押し込むと、針先から薬剤の溶液が滴り落ちてきた…。 前へ |次へ |
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