《MUMEI》

「須藤君──」

「‥ぁ?」

「胡桃ちゃん、いい妹さんですね」

「‥義理のな」

須藤君は俯いて、片膝を立てて頬杖を付きました。

「──いいじゃないですか」

「‥ぁ?」

「義理でも何でも、胡桃ちゃんはは妹さんで──お父さん達だって親なんですから」

「‥テメーには分かんねーよ」

「家族が2つもあるなんて、素敵な事だと思いますよ」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「名前だって、立派な子になるように、って──そう付けてくれたんじゃないですか」

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