《MUMEI》

ナツメ君って──いつからここにいるんだろ。

まだ結構若いけど──‥どうしてここで働いてるのかな‥。

こういうとこって──店員としてだけじゃなくて、執事としても頑張らなきゃだし。

でも、大変そうって言うより何だか──楽しそうに見える。

この仕事が、自分の生きがい──みたいな。

「もう一切れ如何ですか?」

「ぁ‥ありがとうございます」

それにしても不思議なのは──彼が私の誕生日を知っている事。

どうして知ってるんだろ‥。

「──如何なされました?」

「‥ぁ‥ぃぇ、何でもないです」

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