《MUMEI》 ヴェルはノアの腕から流れる血をなめていた 「ノア…そなたまでいなくなってしまったら我は何を糧に生きればいい…」 ヴェルは涙を流しながら言った 「…ん…ヴェ…ル?」 「ノア…無事だったか…」 「うん…心配かけたね」 「全くだ」 「でシバは?」 「呼んだか?」 シバはノアに近寄ってきた 「シバは自由になったんだね…良かった」 「私を救ってくれてありがとう…」 「シバ…銀狼の子供達はどこに連れ去られたの?」 「子供達はギアレフ国の都に連れ去られたのだ…」 「ヴェル…行こ…」 「あぁ」 ノアはヴェルの背に乗った 「シバ…あなた達の子供達を取り返して来るから待っていて」 「ノアよ何かあれば指笛を鳴らすといい私が…いや我ら銀狼がそなたのもとに駆けつける」 「ありがとう…」 ノアがありがとうを言うと、ヴェルは都へと走り出した 前へ |次へ |
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