《MUMEI》

「ナツメ君も‥?」

「はい☆」

「──大変なのに‥?」

「だって──お嬢様が楽しんで下さったんですから☆」

「───────」

凄いなぁ‥。

「‥?」

「ふふっ、私も見習わなきゃ──って」

「誰をですか?」

「ナツメ君」

「ぼ‥僕ですか?」

「うん」

「ぇ、何故ですか?」

「だって私──ナツメ君みたいになりたいし」

「──ぇ」

「?」

「ほ‥ほんとにそう思います‥?」

「うん」

憬れてる。

ナツメ君に──。

それに何だか、ちょっとドキドキしてる。

何となく、気分がいつもと違う。

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