《MUMEI》

「‥オレ熱あるってのに何でそんな熱いもん作ってくんだよ」

「だって風邪引いた時は、これが一番いいって母さん言ってたもん」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「これもミオ姉に食べさせてもらう?」

「バッ‥もういーからテメーは寝ろ」

「言われなくたって寝るよ、あたしだって眠いんだから」

「──胡桃ちゃん」

「ん、何? ミオ姉」

「ありがとございます、呼んでくれて」

「──迷惑じゃなかった?」

「全然ですよ♪」

むしろ、嬉しかったです。

今まで、こんな風に必要にされる事って──あんまりなかったので。

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