《MUMEI》

理由はよく分かんねーけど‥、生まれてすぐに、オレは施設に預けられた。

知ってるのは、自分の名前だけ。

親の名前なんか知らない。

‥知りたくもない。

オレを捨てた、親の名前なんか。

『林檎君、こっちで一緒にご飯食べない?』

『‥いらない』

母親代わりの保母が何人かいたけど、あんまり人とは関りたくなかった。

関わるのが、恐かった。

だから、独りでいる方が落ち着けた。

友達なんて、全然いなかったけど‥寂しくはなかった。

部屋の隅で、遊び回るヤツらを見ながら、正直──鬱陶しくて仕方なかった。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫