《MUMEI》 『ぇ‥?』 『辛い事沢山あって、もう誰も信用出来ないって──そう思うかも知れないけど‥、母さんは、母さん達はあんたの味方よ』 『‥ほんと‥に‥?』 『ふふっ、当たり前じゃない』 そう言ってお袋は、オレの頭を撫でてくれた。 『────────』 優しいって事も、親切だって事も‥、みんな分かってるはずだった。 けどやっぱり、心のどっかでは‥いつも疑ってばっかいた。 また、捨てられるんじゃないか‥って。 見放されるんじゃないか、って‥。 いつも、不安だった。 この安心が、幸せが‥いつまで持つのか。 不安だった。 前へ |次へ |
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