《MUMEI》 家に帰って来て──‥オレ達は4人で晩飯を食った。 4人で一緒に寝た。 夜中、目が冷めて横を見たら‥ 『怖い夢でも見た?』 お袋が優しい声で、そう声をかけてきた。 オレは、違う、って言って首を振ってから‥布団で顔を隠した。 まだ、オレはここにいて大丈夫なのか‥ちょっと不安で。 そしたら、布団がめくられて‥お袋の笑顔が、そこにあった。 『ふふっ、隠れんぼは母さんには勝てないよ?』 『‥‥‥‥‥‥‥』 『──ねぇ林檎』 『‥ん』 『自分の名前の意味、知ってる?』 『‥ぇ?』 自分の名前の意味──それを知ったのは、その時だった。 前へ |次へ |
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