《MUMEI》

「先生、かけ過ぎ」

「そうかぁ?」

キョトンとしながら、

チョコシロたっぷりのメロンパンを頬張る先生。

何か──

子どもみたい。

「甘過ぎない?」

「全然」

笑って言う先生は、

何だか先生っていうより──

クラスメイトみたい。

「先生ってほんとチョコシロ好きだよね」

「美味いからな」

「───────」

「ん、どうした?」

「別にっ、何でもない」

「お前もかけるか? これ」

「かけません」

ぶっきらぼうに答えて、

あたしは半分になったメロンパンにかぶりついた。

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