《MUMEI》

先生は、

チョコシロが好き。

愛してるって位好き。

あたしの事は──

どう思ってるんだろう?

「ねぇ先生」

「?」

「先生、誰か好きな人いるの?」

「──ははっ」

何でか、

先生はいきなり笑い出した。

あたしはカチンときて、

先生の手からチョコシロを取り上げた。

「何がおかしいんですか」

「ぇ‥おい、それ俺の──」

「質問に答えてよ」

「いや‥いきなり意外な事訊いてくるなぁって」

「意外って何ですか」

「だから──‥」

先生は口ごもった。

「先生?」

「それ、かなぁ」

「ぇ?」

それ、

って──

これ‥?

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