《MUMEI》

スー君達と朝ご飯を食べてると、ドアが開く音がして──女の人がリビングに入って来ました。

「──林檎、胡桃、ただい‥」

「? ぁ‥すいませんっ、ぉ‥ぉぉぉお邪魔してますっ」

慌てて頭を下げたら、「未桜ちゃん?」

スー君のお義母さんはキョトンとしながら、そう訊いてきました。

私が恐る恐る頷くと、

「やっぱり♪」

何故か、嬉しそうに言って、スー君のお義母さんは私に笑いかけました。

「初めましてよね。私──須藤芭子」

「バナナさん‥ですか?」

「お父さんは須藤柚葉ね」

「ユズハさん──」

やっぱり皆さん、果物系の名前なんですね。

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