《MUMEI》
先生と放課後
「──あれ、佐原まだいたのか」

「先生‥またコーヒー飲んだでしょ」

「ぇ、何でだ?」

「匂いするもん」

そう言いながら窓を開けたあたしを見て、先生は苦笑した。

「佐原、コーヒー苦手なのか?」

「だって苦いじゃん。あんなの絶対飲めないし」

「あれが飲めるようになりゃ、大人の仲間入りなんだけどなぁ」

「〜〜〜‥へ理屈はいいですから」

先生って、

やっぱり時々子どもみたい。

そこが、

可愛いんだけど──。

「ねぇ、そういえばさぁ」

「?」

「先生、宿題沢山出し過ぎじゃない?」

「なぁに、お前なら楽勝だって」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫