《MUMEI》
脱衣場で
「…やっぱり、気持ち悪い、…ですよね?」


脱衣場までやってきたはいいが、俺は服を脱ぐのを躊躇っていた。


「ん? それは無いけど、ちょっと心配な事はあるかな」


(心配な事って何だ?)


俺を見つめて、大さんは苦笑していた。


「俺一番!」

「あ、俺も〜!」


その間に、厳と頼はさっさと風呂場に向かった。


「柊、やっぱデカイな。」

「…あんま、見るなよ、祐」

「おい、慎…」

「祐希、諦めろ。腰タオルはここじゃ邪道なんだよ」

「慣れですよ、何事も」


続いて、柊・祐・仲村さん・屋代さん・龍平さんも風呂場に向かった。


…チラッと見たが、皆、腰にタオルは巻かず、堂々と下半身を見せていた。


(…ヤバいな、俺)


俺の裸は、特に下半身は、普通以上に立派な皆のモノとは違い


あまりにも、貧相だった。


「…君、田中君?」

「は、はい」


慌てて返事をした俺に、大さんは


「とりあえず、脱いでね」


と言い、自らも服を脱ぎ始めた。


「何だ、二人共まだ脱いでなかったのか?」

「あ…」


そこに、秀さんもやってきて、結局三人同時に脱ぎ終わる形になった。

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