《MUMEI》
交代
「「祐也、後で刺青見せてね」」

「いや、わざわざ見せる程のものじゃ…」


(いつの間に、呼び捨て?)


志貴はともかく


その母親の貴子さんまで、すれ違い様俺に絡んできた。


これから、女性陣の入浴時間になるのだ。


「いや、一見の価値あるよ」

「うん、あれは綺麗だった」

「だよね」

「お、俺もそう思う!」

「煽るな!お前等」


祐がしみじみ言うと、頼と厳が便乗し


何故か、対抗するように柊が加わって


俺はつい怒鳴ってしまった。


風呂場を出ると、大さんは俺から離れ、龍平さんの所に行ったので、四人の勢いは止まらない


…と、思われた。


「「はいはい、そこまで」」


仲村母子


特に、志穂さんの登場に、その場がすぐに静まる。


「早く入りましょ。その後、志貴ちゃんと柊君のお祝いあるんだし」

「はーい」×6


(さ、さすがだ)


俺は、感心する気持ちが強く


『志貴ちゃんと柊君のお祝い』


そう、志穂さんが言った意味を深く考えなかった。


それから俺達はそれぞれ部屋に戻り、俺はプレゼントを荷物から取り出した。

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