《MUMEI》

牛丼をたべおわるころ、
奥で店員と客がもめている。
どうやら客が財布を落としたのに気づかずに無銭飲食をしたようだ。


「うるさいなぁ・・・・」

ふと目をやると昔お世話になっていた会社の社長だった。

でかくはなかったが、それなりに大手から下請をする会社だった。

懐かしい。怒られたことも多々あった。

またとっさに言葉がでる。

「あのっ!!!!!その方多分本当に財布を落とされたとおもうので、私が代わりに支払いますから!!」
みなきょとんとしている。そらそうだ。

見知らぬやつが、しがないオッサンをかばっている。

「二人分会計してください」

『お客様がいいのであれば・・・・・』

俺は二人分の会計をすませ、社長と店をでた。

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