《MUMEI》 「えっ‥と‥、──ぁ、あった」 中2の教科書。 確か、 あの詩が載ってるはず。 「──『夕焼け』‥『夕焼け‥』」 パラパラ、 とページを捲りながら、 何だか懐かしい気分がした。 「ぁ‥、これだ」 ページに折り目が付いてるから、 やっぱり習った事あるんだ。 取りあえず、目で文字を追ってみる。 先生が言ってたのと同じ事が、 書いてあった。 でも、 何で少女は、 3度目は席を立たなかったんだろう。 きまり悪そうにしながら。 「‥何で‥?」 もう1回、 読んでみる。 でも、 やっぱり答えは分かんなかった。 前へ |次へ |
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